公認心理師試験の合格率が低いという予想を見たけど、その可能性も一応考えてはいる

第1回公認心理師国家試験の合格発表までまだ1か月以上あります。早く結果を知りたいと思いつつ、結果を見たくないという思いもある状態です。そんな中、公認心理師国家試験の合格率は低いだろうという予想を目にしました。

個人的には、合格率が高めになると予想しています。

【公認心理師試験】受験者数が多いからといって合格基準が高くなるとは思えない理由」参照

これはあくまで予想なので、実際には合格率が公表されるまでわかりません。もしかしたら、思った以上に高いかもしれないし、低いかもしれません。あるいは、高いとも低いとも言えない合格率という可能性もあります。

それでも気になるのは合格率。高ければ自分が受かる可能性も高いし、低ければ自分が受かる可能性も低くなりますからね。

公認心理師は新たにできた国家資格ということもあり、雇用に関係してくるので、不安に思っている人は多いと思います。特に非常勤の場合は、来年度の仕事がなくなる可能性もあるので、気が気ではないかもしれません。

来年度は大丈夫でも、その次はダメかもしれないと考えると、何としても今年の試験で合格したいところです。

ただ、合格率が低いということについても、一応考えてはいます。国家試験というものがどこまで合格者数というか、有資格者数をコントロールするものなのかはわかりませんが、かなりコントロールするものであれば、合格率を低くする可能性もあるだろうと思っています。

その理由はいくつかあります。

それでは、その理由を見ていきましょう。

需要と供給のバランス

需要と供給のバランスで見たとき、合格者数を多くしすぎると供給過多になってしまいます。今の臨床心理でも供給過多みたいな話は聞きますしね。

噂で流れた受験者数が本当だとしたら、合格率を高くすればきっと供給過多になると思います。それを防止するためには、合格者数を少なくする必要があります。

つまり、低い合格率ということですね。

ここに「将来の公認心理師候補」も入れて考えるだろうという意見もあるので、もしそうであれば、かなり合格率が低くなることが予想されます。

一応いろいろな制度に公認心理師が組み込まれ始めているみたいですが、正規ルートの人たちのことを考えれば、その人たちの就職先を残しておく必要が出てきます。

正規ルートの第1期生が資格を取るまで、意図的に供給を少なくして、需要が多い状態を作り出すということです。

公認心理師は名称独占の資格なので、公認心理師でなければできないことはありません。今まで臨床心理士をはじめとする心理系資格を雇用してきたところは、公認心理師を優先するようになったとしても、足りなければ今までの雇っていた資格を持っている人たちを雇用するはずです。

現任者ではない現任者を弾く

第1回公認心理師国家試験については、現任者ルートでいろいろと問題があり、受験資格の再審査も行われました。

噂レベルですが、どう考えても心理職の現任者ではない人たちも現任者ルートで受けたという話も耳にしています。だから、受験者数が予想以上に多くなったという話です。

その真偽はわかりませんが、正規ルートで学ぶような知識がない人たちを排除したいというのは、試験をする側として考えていてもおかしくないと思います。

公認心理師は、臨床心理士以上に心理学ベースの資格であると感じています。だからこそ、大学で心理学を修める必要がある制度になっていると思います。

臨床心理士は、学部は問わず、養成大学院を修了すれば受験資格が得られますからね。心理学プロパーもいれば、全く関係ない学部を出ている人もいるという、なかなか多様性にあふれた資格になっています。

大学院入試を突破するだけの心理学の知識を持っているというのが前提になりますが、学んできた量を考えれば、大学で心理学を修めた人たちの方が平均的には上になるでしょう。結局はその後の勉強が一番大事だったりしますが。

話がそれましたが、第1回公認心理師国家試験は予想していたより難しかったので、「ちゃんと心理学学んできてる?」みたいな確認の試験と考えることもできます。

現任者ルートで受験資格を得たけど、公認心理師が想定している心理職としての現任者ではない人たちを弾くためには、合格率を下げるという方法が1つあると思います。なぜなら、それによってちゃんと心理学を学んでいない人たちを落とすことができるからです。

そのせいで、大学で心理学を修め、大学院を出て臨床心理士資格を取り、心理学の博士号も持っているという人が不合格になる可能性も上がりますが。

合格率とか合格基準がどうであれ、合格すれば公認心理師としての基準を満たしていて、不合格なら満たしていないということなんですけどね。

反論してみよう

自分で考えた合格率が低い理由に反論してみます。

まず、需要と供給のバランス。

正規ルートの就職先を確保するという理由で合格率を下げるというのは違うような気がします。公認心理師が必要とされている分野もあり、すべてが他の資格で代替可能というわけではないかもしれません。

それに、たとえ正規ルートの公認心理師を採用したとしても、すぐに一人前の心理職として活躍できるわけではないので、現任者というのはとても重要な存在だと思います。

確か、医療分野では、臨床心理技術者を公認心理師とみなす、みたいな感じになっていたと思います。でも、それは医療分野で何年かの経験がある人が対象だったような気がします。

ちゃんとした情報が必要なので、厚生労働省が公表している資料(PDFファイル)から引用します。

  • 診療報酬上評価する心理職については、経過措置を設けた上で、「公認心理師」に統一する。
  • 平成30年度については、従来の「臨床心理技術者」に該当する者を、公認心理師とみなす。
    平成31年度以降、当面の間、以下のいずれかに該当する者を公認心理師とみなす
    (1)平成31年3月末まで保険医療機関で従事していた臨床心理技術者
    (2)平成31年4月以降新たに臨床心理技術者として従事する者のうち公認心理師の受験資格を有する者

当面の間というのがいつまでかはわかりませんが、医療分野では公認心理師が必須になっていく未来が予想されます。個人的な予想では、「当面の間」というのは移行措置が行われる5年間じゃないかなと思っています。

正規ルートの就職先を確保するということは、正規ルートの第1期生が公認心理師資格を取るまで公認心理師不足にしておくということです。「当面の間」がいつまでかによって、医療機関で公認心理師(みなしも含む)が足りなくなるおそれがあります。

というわけで、需要と供給のバランスという理由で合格率を低くすることはないんじゃないかなという反論です。

次に、現任者ではない現任者を弾く。

これについては簡単で、公認心理師試験は臨床技術・能力を評価する試験ではありません。たとえ満点だったとしても公認心理師として(心理職として)優秀であるわけではないと思います。

あくまで国家資格として最低ラインの知識や判断力を持っているかということを測定する試験だと考えれば、その試験に合格するということは最低ラインを超えているということになります。

現任者ではない現任者であっても、十分な点数を取れていれば合格にするしかありません。逆に言えば、心理学プロパーであったとしても、十分な点数を取れていなければ不合格ということですね。

その最低ラインが正答が「60%程度以上」とされているので、そこが基準になります。「程度」というのが気になるところですが、合格基準をあげるとしても70%を超えることはないでしょう。

最後に

合格率がどうなるかによって、自分が受かるかどうかが決まるところがあるので、気にしないでいるというのは難しいですよね。できれば、高い合格率になってほしいというのは、誰でも思うことだと思います。

ただ、公認心理師という資格の価値を考えれば、低い合格率の方がいいのかもしれません。希少価値という意味ではなく、試験が測定している項目に関しては優秀な人たちが公認心理師になっているという意味です。

簡単に言えば、合格率が高いほど質が下がり、合格率が低いほど質が上がる可能性があるということです。実際にどうなのかはわかりませんが。

どちらにしても、わざわざこういう記事を書くということは、僕自身が低い合格率というのを受け入れたくないと思っている証拠なのでしょう(笑)

今は合格できるように祈るしかない。