関係フレーム理論(RFT)をまなぶ-言語行動理論・ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)入門

関係フレーム理論は、言語や思考を行動分析学的に扱った理論です。認知を行動理論で説明するものと言うこともできます。

第3世第認知行動療法の1つであるACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の基礎理論として、関係フレーム理論は欠かせないものです。

それと同時に、言語や思考を扱う多くの領域で関係フレーム理論が役に立つと考えられます。

そこで、今回は日本語で読める関係フレーム理論に関する本『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ-言語行動理論・ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)入門』を紹介します。

関係フレーム理論(RFT)をまなぶの目次

『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ-言語行動理論・ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)入門』の目次は次のようになっています。

第1部 関係フレーム理論の背景
第1章 徹底的行動主義と基本的な行動分析の諸原理
第2章 「考える」と人間の言語
第3章 「考える」ということが持っている力は、臨床に関連した問題なのか

第2部 関係学習
第4章 派生的関係反応:人間の言語の基本要素
第5章 アナロジー、メタファー、そして自己の体験
第6章 関係フレームづけとルール支配行動
第7章 人間の言語が持つダークサイド

第3部 臨床上の意味
第8章 学習理論と心理療法
第9章 臨床行動分析の実践にあたっての全般的な指針
第10章 結果に注目しながら文脈を変える
第11章 先行事象に注目しながら文脈を変える

『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』

『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』は、基本的な行動分析学の原理の説明から始まります。それはオペラント条件づけとレスポンデント条件づけに関するものです。

次にB.F.スキナーの言語行動について説明されています。タクトやマンドといった行動分析学特有の言語に関する分類です。

その言語行動という概念を使って、私的出来事を言葉にすることに関する説明があり、ルール支配行動に繋がっていきます。

そこから「考える」ということについて検討が始まります。

関係フレーム理論で重要な「関係学習」はその後に出てきます。刺激等価性なども説明され、B.F.スキナーとは異なる言語行動の定義が提案されます。

そこから、自己や新しい言語行動に基づいたルール支配行動の説明、人間の言語が持つダークサイドについて解説がなされます。

最後に、関係フレーム理論を臨床的にどのように活用できるかということが紹介されます。ここでACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)が登場します。

関係フレーム理論(RFT)をまなぶの使い方

『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』は実験と臨床を繋ぐ役割を持つ本となっています。

行動分析学を全く知らない人でもその基礎から解説してあるため、この1冊でオペラント条件づけ、レスポンデント条件づけ、関係フレームづけ、そして臨床応用まで知ることができます。

ただ、関係フレーム理論自体が複雑なものであるため、時間をかけてじっくり読んでいく必要があるかもしれません。

もしかしたら、他の行動分析学の本を参照しながら、必要な知識を補った方が理解が進むかもしれません。

行動分析学を知っている人にとっては、言語や思考(いわゆる認知)をどのように扱えばいいのかということを知ることができるため、とても面白い1冊と感じられると思います。

認知をうまく扱えなかった行動分析学ですが、関係フレーム理論を手に入れることによって、認知の領域に踏み出すことができるようになります。

特にACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)に興味がある人にとっては、必読の1冊と言えます。

『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』を読むことで、基礎理論と臨床応用を繋ぐことができるようになり、支援の幅が広がります。